建設業経営

下請法の役割と意義とは

重要度
★★★

下請法の役割と意義

資本主義経済では、公正で自由な商取引を保護するために独占禁止法(以下「独禁法」)が存在します。

この独禁法を補完し、中小企業を守るための法律が下請法です。

中小企業は、親事業者からの不当な要求などから自社を守るために、下請法を理解する必要があります。

下請法は、親事業者が下請事業者に不当な行為をしないようにし、下請事業者を保護します。

特に、独禁法の優越的地位の濫用規制を補完する役割があります。

優越的地位の濫用を認定するには、公正取引委員会が交渉経緯や不利益の内容を総合的に判断する必要があり、時間がかかります。

そこで、下請法では、違反があるかどうかを簡単に判断し、迅速に処理できるようにしました。

たとえ下請事業者が同意していても、発注時に決めた下請代金を親事業者が後から減額する行為は、下請法で禁止されています。

親事業者との関係では、下請事業者が立場が弱いことがあります。そのため、不利益な内容でも親事業者に従わざるを得ない場合があります。

そのような状況で下請法は、下請事業者を迅速に救済するための手段となります。

親事業者の視点からも

下請法は下請事業者を保護する法律ですが、親事業者の立場からも考える必要があります。

出典より

(出典:参考ページより抜粋)

商取引を行う企業は、下請法の適用基準や親事業者に義務付けられる行為や禁止行為を理解しておく必要があります。

参考:公正取引委員会- 下請法の概要